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2019年6月18日(火) 東京入国管理局 面会記録

Nさん 南米出身

今日は東京入管に到着したのが遅くなって、10時を回っていました。

15分ほど待たされました。

他の部屋から漏れ聞こえてくる、どこの国の言葉かわからない言葉に耳を傾けるのは嫌いではないですが、いかんせんあまりにまたされるので、面会を妨害されてるのでは、とつい思ってしまいました。それで一度待合室に戻り、どうなっているのか尋ねると、すぐに面会できました。でもこれは入管側の問題ではなく、面会を申し込んだ相手の方が、準備に時間がかかっただけかもしれません。

入管の中の時間は単調で、朝になっても起き上がる気になれなくて、午前中は布団の中にいることが多いそうです。

でも、面会があると嬉しくなる。ありがとうと話してくださいました。

 

この間、親子面会の予定の日に娘さんが面会に来たけれど、午前中の申し込みに間に合わなくて、普通の面会になってしまったそうです。

親子面会は、通常の仕切りがある面会室ではなく、仕切りのない部屋で親子がふれあえる面会室です。需要が高いですが、部屋数は少ないので、2~3週間前に申し込みをする必要があります。

親子面会に使う部屋は、午後は別の用途で使っているようだ、とNさんが教えてくれました。

仕切り越しに話さなければならないのが残念だったけど、娘さんと会えたのはとても嬉しかったそうです。

カラーペンでお絵かきをして、娘さんにプレゼントしたり、学校から帰るときには、寄り道しないように言ったりしたそうです。

 

久し振りに会ったので、娘さんは照れていましたが、親子で楽しい時間を過ごせたようです。

久し振りに会ったNさんは、伏し目がちで表情に陰りがありましたが、娘さんの話をする時は明るい表情でした。

 

「母から、12月まで出られないようなら、もう帰りなさいと言われてるんです。あなたはまだ若いのに、そんな場所で人生を無駄にさせられてるからって。親族に電話をしたら、ごはんは食べさせてあげるし、仕事もなんとかなるよとは言ってくれます。でも怖いですよ。向こうで人間関係のいざこざがあって、帰ったらどうなるかわからない。

警察もまともに機能してなくて動きも鈍い。何かあっても頼れないんです」

 

「日本にいたいです。結婚ビザで生活している間に、日本での繋がりができた。娘もいるし、こうやって来てくれるボランティアの人達のことを考えると、日本で生きていきたいと思う。でもどうしたらいいかわからない。ずっと押し潰されてる感じがする。ここには自由がない。自由がないのが一番堪える」

 

娘さんからも、「パパいつ出るの」と聞かれたそうです。

本当に、いつ出られるんだろう。

今日は何度も、Nさんから「どうしたらいいんでしょう?」と聞かれました。

「できることはなんでもしたい。でも、どうしたらいいんですか?」

入管のしてることは不合理で筋の通らないことばかりで、確かなことは何も言えません。

とりあえず、ボランティアのことは気にせず、ご自分の人生にとって大事だと思える選択をしてください、と伝えました。

最近いいことあった? と尋ねられたので、昨日チョラクさんが仮放免されたことを伝えました。

けれど、Nさんの表情は曇ったままでした。そりゃそうですよね。

また来週、親子面会の予定があるので楽しみにしていると話してくれました。今度は午前中の申し込みに間に合うように来てほしいな、と。

 

Zさん アジア人 

 

#FREEUSHIKU で出したTシャツを着ていました。ほかの方から譲られたそうです。

 

「2019年初めに、実習生の問題についてのインタビューを受けた。自分のインタビューの情報開示を求めるアプリケーションを書いたので、夏場には手に入るはず。そしたらその書類を渡すので、ネットに公開して下さい。」

「前に話した、朝5時に家を出なきゃならなかった友達は解体の仕事をしていた。

僕の実習先は農業だった。時給は700円くらい。それでも給料は月に10~11万くらい。

今の時期はメロンかな…この時期は朝6時から夜の9時ぐらいまで働く。残業があると夜の11時まで。残業がある月は、12~13万円もらえた。メロンが終わったら、ピーマンで、次は大根で…。いろいろ育ててたけど、一番大切なのはピーマン。

ごはんは自腹で、月に2万5000円くらい。家賃は1万5000円。実習生仲間3人で住んでいた。水道光熱費は大体1万円。

外に出たい。外に出るには仮放免しかないけど、出るかわからない。もう2か月経つけど、結果はまだ。強制送還が心配だ」

 

みなさんそうなのですが、会うたびに顔色が悪くなって、目の下のクマが濃くなっていきます。心配です。

面会申し込みの方法が変わってから、面会へ行ったのははじめてでしたが、ひとりに面会する度に申し込みをし直さなければならないのは、時間がかかるし本当に面倒です。

でも、何も言わなくても面会時間が30分になったんですよね。そもそもなんで30分なのかも謎ですが。入管側は家族のため、と言っていましたが、面会ボランティアの時間配分の要請にこたえるのが面倒だから、という理由なのかも?今回面会をして、なんとなく推測しただけですけど。

Nさんから、Lさん(中南米出身)が大変みたいなので、また面会してと頼まれました。

NさんからKDDIのテレホンカードの差し入れを求められましたが、面会ボランティアをするにあたって、金券を差し入れるのはやめようと個人的に考えているので、お断りしました。

その代わりというわけではないですが、レターセットとDJ GOというアーティストのCDを頼まれたので、探して差し入れようと思います。

 

面会者:Oさん