2018.5.28入国者収容所東日本入国管理センター(牛久入管)聞き取り。
今日は自死されたクマルさんと同じブロックのWさん(ブラジル国籍)とSさんにお話を2人同時に伺った。
Wさんはクマルさん亡き後最初にハンストを始めた方。署名の内容や今までの聞き取りをプリントしたものを事前に差し入れしたが面会の時点ではまだ入っていなかった。
17,000筆近い署名を事前に総務課に提出した事を報告。国会議員が2回質問した事を報告。
Sさんは最近自殺未遂をした収容者についての情報をメモ帳に記していて見せてくれた。
5月14日にブラジルの方が首をタオルでくくる方法により自殺未遂。
5月18日にカメルーンの方が同じ方法で自殺未遂。
5.月20日の朝にトルコの方が自殺未遂。
外でアピール行動をする事は、収容されている方に悪影響は無いか?と尋ねると、「無いです、どんどんやって下さい。」との事。5.20に自殺未遂されたブラジルの方はもう2年10ヶ月収容されている。1年半で他のブラジル人の方が仮放免許可になったのに何故自分は?と思い詰めての事。ブラジルの方は未遂後精神病院に「あたまがおかしい」とされて入院させられている。入院先でも自殺未遂を行なった。
問題を起こすと精神病院に連れて行かれるが、精神安定剤を飲まされるだけで廃人のようになってしまう人もいるし、根本的な治療は行われないし、そうやって収容を長引かせているようにしか思えないと、Wさん。
現在自殺未遂後のブラジルの方はどこの病院に居るかは不明。妹さんとは連絡がついたがご本人に連絡出来ない。
命が助かったのに戻って来たらまた懲罰だろう。入管職員は「心のケアをしている」と言うが、戻って来たらまた1からだ。
WさんとSさんは、「ガーナかナイジェリアのひとで、東京入国管理局、牛久、東京入国管理局へと10年以上に渡り入国管理局に入れられっぱなしのひとがいる」という情報も他の収容者から聞いている。(#FREEUSHIKU で国会議員などに状況を問い合わせ中。)
タンザニアの方(2ブロック)の方が6年入れられっぱなし。その方は仮放免ではなくビザを希望しているので仮放免申請をしていない。仮放免で不適切な生活をするよりビザを取って暮らしたいとご本人は希望。
強制送還も出来ない状態で6年も入れられっぱなしである。
2.3日前、スープに虫が入っていた。職員に言って写真撮って残そうとしたか、ほかの収容者がこぼしてしまい写真が撮れなかった。
Wさん。入管と闘いたいが、みんな自分の事でいっぱいいっぱいでボロボロ。
入管のやることはもうわかっているので怖くはないが、入管との戦いにみんな諦めが広まっている。気持ちはあるけど、どうしたらいいのかもうわからない。
と苦悶の表情。精神的に追い詰められている様子で緊張感が走る。
Sさん。国連の「ミヤザワサトル」さんに電話をした。何故、面会に来ないで人権を無視するのか?お2人に名前を出してウェブにお話を載せてもいいかと尋ねると、お2人は正々堂々と名前を出して良いです。今、入管に遭っているより酷い目にあう事は無いだろうから、と。(協議の結果イニシャル表記にしました。)
仮放免申請を出しているが、断られる理由を教えてくれない。自分の事なのに…次の申請にどう改善すれば良いのかも分からない。
Sさんは右手中指に神経ブロック注射をして、痛み止めを飲んでいる。本来なら手術が必要。
Wさんは36錠もの薬を飲んでいる血を吐いたり、血便がずっと出ている。
相談しても薬を出すだけ。物凄い腹痛で、胃潰瘍かもしれないのに(本来ならされるはずである胃カメラなどの)検査をしないで胃薬を出しただけ。
背骨が変形し、肝臓の数値も悪い。
医師に会うといつもプラス思考の考えを言われる。医師と病院が癒着しているのではないのか?と思う。
自分が外に居て病院に行ったとしたら、こんな診察はありえない。
面会終了の時間が来て呼びに来た入管職員が
「時間ー」
と言うが、顔も見せないで右手だけの対応、収容者の名前を呼ぶでもなく非常に感じが悪かった。
取材に来ていた他の記者の方からの情報。牛久にはロヒンギャの方が多く収容されている。ロヒンギャと言えば他国では即座に難民認定されるのに、日本では収容している。