2018.8.22 東京入管面会記録
お盆明けの面会受付は空いていました。
ほとんど待ち時間なしで7階に向かいます。
..Sさん(スリランカ 女性)
2週間前に会ったとき
シンハラ語の本か、それが無理なら英語の本が読みたいと言われたので「英語表記の犬の雑誌」を差し入れました。
よろこんでくれてよかったです...
ここ2ヶ月ほど個人部屋にいたけど、先週末に3人部屋に移った。
同室はタイ人とベトナム人でどちらもいいひと。
自分と同じくクーラーに弱い人たちだから、部屋の温度はちょうどいい。
指先に傷ができていて、とても痛い。
髪をさわっても痛いので、シャンプーするのが辛い。
(※Sさんは強皮症という難病を患っています。強皮症は進行性の難病であり、膠原病の一種です)
写真参照(Sさんの指先の状態)
スカルプケアのブラシか、せめてビニール手袋でもあったらシャンプーが楽なんじゃないかと話しました。
前回、低体温対策の手袋は受付却下されてしまったので、改めて職員の方に相談してみなければ。
スリランカから実習生として来日した。
3年いられると言われたけど、来てみたら半年分のビザしか出なかった。
ビザの更新をするために入管に来たら、オーバーステイとして捕まった。
実はそのときはビザ申請中の猶予期間だったので、正確にいえばオーバーステイではなかったが
入管に収容されている間に猶予期間が過ぎてしまい、本当にオーバーステイ状態になって、現在にいたる。
(時間がなくなり、中途半端なところで面会終了...)
職員に、「Sさんが強皮症で指先が痛いと言っているので、シャンプー用の道具を差し入れさせてもらえませんか」と聞いたところ「規定に反するものは差し入れられない」と言われました。「本人が医師に要望を出して、それが許可されたら可能かもしれませんが」とも。
本人が要望を出すって、まず日本語でそれを的確に説明しなくてはいけない上に、それで許可されるとは限らないですよね......たかだかビニール手袋やケアグッズですよ?なんでそんな(無駄に)慎重なのかな...
..Aさん(スリランカ女性)
この間の病気が再発して、膀胱がまた痛い。
もう一度抗生物質をだしてもらって、飲んでいる。
脚が痛くて、最近力が入らないことがある。
血圧も高い。
20年前に子宮の手術をしたけど、そのときと同じような違和感を腰付近に感じる。
とにかく、かなりたくさんの薬を飲んでいる。
高血圧用の薬、痛み止め、に加えて抗生物質。
それに便秘の薬も飲んでいる。
ここは食事(※)やストレスがもとで便秘になる人がとても多い。
(※施設内で出される食事は、量・質ともに不十分なものであり、健康を害する人がたくさんいます。
Aさんも20kg以上体重が減ってしまったそうで、非常に深刻な問題です。)
心臓が痛くなることもある。
顔の左側から左肩、左半身がしびれて辛い。
ただ、入管職員にはあんまり言わないようにしている。
以前不調を訴えたとき、強すぎる薬を出されてさらに具合が悪くなってことがあるので、怖い。
息子が、病気の診断書と薬の処方歴を確認したいというので、開示請求申し込みを書いている。
Aさんは、みるからに体調がしんどそうで、
HUMAN RIGHTSヒューマンライツ 人権がほしい。
ヒューマンライツ、どこ?と何度も繰り返していました。
わたしたちは、まるで「犬」みたいだ。閉じ込められて、決まった時間に食べ物だけ出されて、自由がない。
わたしの母親と同じくらいの歳のひとがこんな過酷な場所に入れられていることに、怒りがわきます。
..Mさん
何日か前
リンパが腫れて、熱が出ていた。
以前手術を受けたときにも高熱は出なかったのに、今自分の身体がどういう状態なのかわからなくて心配。
相変わらず痛み止めを処方されるけど、それでは根本的な解決にはならない。
喉がせまいような感覚があり、食事をするのがつらい。
(※ウイダーインゼリーでも差し入れられたらいいけど、規定で品川入管には飲食物を入れることができない。口惜しいです。)
仮放免される人が減っていること、保証金が高くなっていることが不安。
ここでは、健康な人も病気になっているし、もともと身体が弱い人はさらにひどい。
みんな泣いたり、落ち込んだりしている。