この日は非常に空いていて、ほとんど待ち時間なく7階面会所に通されました。
今日お会いする二組(トルコ出身クルド人男性BさんとHさん とイラン人男性Sさん)には差し入れにアレッポの石鹸を持っていきました。新宿東口のベルクで売っているもので、650円のうち500円がシリアの支援に回されます。
品川入管の差し入れ品はとても限られていて、石鹸やシャンプーは数少ない「差し入れ可能な品」のひとつです。食べ物の持ち込みができたらいいのにと、毎回思うのですが一向に改善されません。(牛久入管では基本的に食べ物の持ち込みができるのに、変な話ですね。)
冷たく白い壁で囲まれた面会室で、被収容者がくるのを待ちます。
20分ほど待たされたところで、Sさん(イラン人男性)が体調不良で面会できない、と職員に告げられました。
アレッポの石鹸は渡してもらえましたが、面会にも来れないなんて…と心配になります。
先々週にお会いしたときのSさんは(比較的)元気そうでしたし、一時的なものだといいのですが…すこし不安です。
「入管の環境は健康なひとも病気にさせる」という言葉をよく聞きますが、そのとおりだと思います。
合計30分も待ったでしょうか、クルド人の兄弟BさんとHさんが来てくれました。
アレッポの石鹸を「なつかしい」と言ってとてもよろこんでくれました。
Bさん(トルコ出身クルド人)お兄さん
今週、運動をしているときに意識を失って、外部の病院に連れて行かれた。
おそらく血圧の問題だろうと思う。
点滴を打たれた。
今は出された薬を飲んでいる。
体調はずっと悪い。
なにしろ、どうすればいいかわからない。
外にいた時には小さい会社をやっていたけど、ここに収容されてストップしてしまった。
Hさん 弟さん
二の腕に黒いポツポツがでてきた。
たぶん、太陽の光を浴びることだできないからじゃないか。
日光が入ってくるブロックもあるが、自分たちが今いるところには全く入ってこない。
運動場にいっても、空が見えるのはほんの一部分でほとんど見えない。
ここに入って1年くらいだが10kgくらい痩せてしまった。
血が足りない、と感じる。
この間も、(貧血?)倒れてしまった。
奥さんと娘が週に一度会いに来てくれる。
娘が生まれて1年になるけど、一度も触ったことがない。
奥さんは一人で子育てをしなくてはいけないからとても困っている。
ひとりでは大変だ。
いっしょに面倒をみたい。
この日は偶然もっていた「ラジオ コバニ」と、「クルド料理店メソポタミア」のチラシから話が広がり、クルドの文化や歴史についていろいろ伺うことができました。
クルド人がいろんな国に散らばって暮らしていることだとか、クルド人専門チャンネルがあったことだとか…
帰り際、職員に「ビタミン剤などの差し入れは可能ですか」と確認したところ、「成分によっては不可なものもあるけど、大手メーカーのものはだいたい大丈夫だと思います」との回答でした。
ご飯を持ち込むことはできないので、次回はせめてサプリメントでも差し入れてみようと思います。
(FREEUSHIKUメンバーS氏)