2018.9.26 東京入管面会記録
肌寒くなり、ちらほら雨が降る朝です。
開局時間(8時40分)からすこしずれた時間に東京入管に行きました。
今日は同行してくれる人がいたので、会話の間のメモとりをお任せすることができました。ありがとうございました。
..Bさん(中東出身クルド人男性)
15日間に及ぶハンガーストライキ(※水以外一切とらない抗議行動)をしたBさん。
「家族や友人たちにすごく心配された。本当に水以外なにも口に入れなかったから、15日で12kg体重が減った。
でもその間も入管はなんにもしなかった。
監視カメラ付きの個室に移させて、フリータイムの時間も他の人たちとはズラされた。
なにも食べなくて、力も入らず、身体中がブルブル震えるようになったけど、入管がしたのは、毎朝体重を計ることだけ。
15日の間、血圧をチェックしたのは一度だけ。
診察もない。
でも、入管に自分の意志の力をみせたかった。
ここのところ口から血が出てくることがよくある。
歯茎に問題があるんだと思うけど、ベッドや服を汚してしまうので、とても困る。
入管はこのこと知っているけど、なにもしない。
日本は本当に難民をひどく扱っている
他の国、たとえばドイツに避難した親戚は、もうその国で市民として認められているのに。
ヨーグルトが食べたい。」
Bさんは、15日間に及ぶハンガーストライキで、ぱっと見てわかるくらい明らかに痩せてしまいました。
「入管にすべて奪われた」と話すBさんに、なにを言えばいいか、わかりませんでした。
..Hさん(中東出身クルド男性)
2週間ぶりにお会いしましたが、顔色がわるく、これまで以上に落ち着かない様子でした
「仮放免申請を出して2ヶ月くらいだけど、まだ結果がわからない。
ハンガーストライキをしていた兄が食事をとり始めたようで、すこし安心している。
メンタルが落ち込む、すごく辛い。
頭の右側が一日中痛くてたまらない。
血管が締め付けられるような感じ。
のどのほうまで苦しい。
薬が欲しくてメンタルの先生に診てもらったけど、話がちゃんと通じない。
通訳がいたらもっと伝わるのかな、とも思う。
国にいたときに飲んでいた薬を希望しているけど、ダメみたいだ
頭が一日中痛いから、朝に痛み止めを飲みたいんだけど、なぜか夜にしか出してもらえない。
ここに1年もいれば、だれだって身体を壊す。
妻と子供が、週に2回くらい面会に来てくれる。
1歳になる子供をこの手でだっこできないのがとても悲しい。
ほんの数分でもいいから、だっこできたらいいのに。
そうしたら、すごく幸せな気持ちになれると思う。
毎週ここに会いに来る。
でもまだ、どうしてお父さんが中にいるのかはわからない。
外にでて、子供と一緒にいられたら、うれしい。」
面会室に入ってきたHさんは、偏頭痛とその薬の副作用でか、いままでよりかなり不安定な様子に見えました。
けれど、お子さんの話をするとき、奥さんの話をするときには、まるで別人のように幸せそうな表情になりました。
Hさんとご家族が、元通りいっしょに暮らせるようになってほしい、と強く思います。
..Tさん(中東出身男性)
「まためまいがして倒れてしまった。
頭を打ってしまいとても痛い。
職員の人に訴えても、対応してくれない。
特に午後4時から朝の4時ごろまでとても痛い。
眠ることができない。
じつは1ヶ月前から「おへそ」から血がでている。
胆のう摘出手術の後遺症なんだと思うけど、
こうやって(※シャツをめくってみせてくれる)
血がでて、毎日服をよごしてしまう。
職員や入管の医者に見せても「ストレスのせい」としか言わないけど、不安になっている。
神経をおさえるために新しい薬を出してもらった。
食事がまったく食べられない。
ここに入ってから一度も弁当を食べられていない。
1日に2~3回、液体の栄養剤を飲んでいるけど、それも決まって吐いてしまう。
昨日はバケツに溜まるくらいたくさん吐いた。
4年前に名古屋入管に3ヶ月入れられていたけど、
そのときは点滴をしてくれた。
今は、点滴をお願いしても、ダメだと言われる。
この間来たときは奥さんと電話がつながらず心配だったけど、いまはつながるようになった。
体調を崩して入院していたらしい。
7歳の娘はいま小学校に通っているけど、
わたしがここに入れられてしまったせいで、「お父さんがいない」といっていじめられている。
奥さんとこどもたちのために生きたいと思っています。」
Tさんは東京入管に収容されて3ヶ月で、25kgも体重が減り、大変危険な状態です。
面会に行くと、決まって丁寧に感謝を伝えてくれる、とても柔和な男性です。
Tさんは、(そしてほとんどの被収容者は)この粗悪な施設に収容されるべき人ではありません。
東京入国管理局は、自分たちのやっていることを自覚しているのでしょうか?
1日でも早く、彼らが家族のもとへ帰れるようにしてください。
(FREEUSHIKUメンバーS氏)