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2019年3月26日(火) 東京入国管理局 面会記録

Sさん(アジア出身女性)

 

フリクションペンが欲しいというリクエストを貰っていました。欲しいと言っていたすべての色は揃えられなかったのですが、手に入れられた3本を面会前に差し入れたら、とても喜んでくださいました。

お金の心配をしてくれたのですが、たくさんの人が寄付などで助けてくれてるから、無理のない範囲で差し入れているので大丈夫です、と伝えると、おずおずとした調子で、『(収容されている)中の人たちでお金を出し合って渡したら、また買ってきてくれますか』と聞かれました。

助けてくれる人がいるので、お金の心配はしなくていいと繰り返し伝えました。今回揃えられなかった色は、来週渡す予定です。

春先がバースデイで、中にいるアジア人の友達がサプライズパーティーを開いてくれたと、ニコニコして話してくれました。

『とても嬉しい。でも、家族に会いたい』

今週、本人が申し込んでいた仮放免の結果が出ました。ダメでした。

 

『入管は逃げるからダメという。息子と、息子の会社の方と、弁護士さんが保証人になってくれた。私は2年近くここにいる。すごく長い。入管は、仮放免者は逃げるという。逃げる理由なんかない。私も家族も、ほんと疲れる。

私は北関東の同じ町で20年近くずっと生きてきた。知り合いたくさんいる。みんな仲が良い。野菜を分け合ったり、挨拶したり。ヴィザのある息子がいるのに逃げるはずがない。私が逃げたら、入管は息子に何をするかわからないのに。私たちは人権を無視されてる。人権。Human Rights。』

 

きちんと弁護士に10~15万円払って出した仮放免の申し込みなのに、ダメだったことを悲しみと憤りを込めて話していらっしゃいました。

 

『歯が痛い。眼も痛い。

耳もいたい。たまに頭もしびれる感じがする。

ホルモンバランスが崩れてるんじゃないか心配してる。でも検査はない。入管は眼鏡を作るための検査すらさせない。ここに収容される時、間に合わせで夫の眼鏡を持ってきた。そんなに長いと思わなかったから。息子に眼鏡を作ってもらうために、診断書を作りたいと言ったのに、駄目だと言われる』

『いつ出す? 死ぬまで? 入管は何を言っても嘘だと思う。それは違う。人間は信頼できるもの。入管はわかってない。』

『仮放免をなぜ出さないの。仮放免ではどっちみち、何もできないのに。仕事もダメ。旅行もダメ。入管の中から家族に電話しても、すぐに終わる。

「元気? ごはん食べた?」それですぐ終わる。2,000円のカードでも。』

『(前回差し入れた)柔軟剤、いい香り。ありがたい』

 

今回差し入れたペンで、本人の持っていた手帳に

Cさん

Oさん

Thank You

と書いて見せてくれました。

 

『いつも笑いたい。でもわからない。辛いけど、泣くのも難しい。なんでこんなことするのかわからない。この中楽しくない。すごく大変』

『洗剤は毎日使える。シャンプーは足りない。あまり使えない』

 

インタビュー:C

書き起こし:O

文責:C、O